ロート製薬のデオドラントボディソープ「デ・オウ」をご存知でしょうか? 「加齢臭に効く」というなんとも力強い、オッサンの味方です。で、その商品のCMですが、見たことがない人もいるかもしれないので初登場のものからご紹介。ただし、特に女性の方で、露出が多い男性の映像を不快に感じる方は見ないほうがいいかもしれません。気持ち悪い、汚い、臭そう、という3Kで不快という感想も多いCMです。
最初に見たときには言葉を失いました。神妙な顔した伊藤英明がいきなり「デ・オウ!」と叫び、たくましい上半身裸のスタイルでリズミカルに洗いまくるものでした。なかなかのインパクトと、「これ、ゲイの方に向けてる?」って感じました。掲示板だと「ホモ歓喜w」だったかな。「加齢臭・体臭、皮脂」をこれでもか、とパワフルに落とす演出に、すぐにこの商品を買い求め、それ以降愛用しています。もちろん使い始めたときには、「デ・オウ」と叫んで、伊藤英明ばりにゴシゴシ洗いましたとも。
次に見たのはこれ、
前年(かどうかは不明)と比べ、体を洗っているのはモブの方で、学者ぽいひとが「事実。男の臭いは、落ちにくい。」と商品内容を科学的に説明する形のCMになったのかと思っていたら、その学者は伊藤英明で「デ・オウ」と叫ぶと全裸になり、全力の全裸ウオッシュに、全裸ジャンプまでサービス。なかなかの傑作です。
なお、先に「気持ち悪い、汚い、臭そう、という3Kで不快という感想も多いCM」と書きましたが、おそらく最初は全員はそんな感想を持つと思います。でも何しろ伊藤英明の熱演がすごい。その迫力にアテられて、気持ち悪いけどもう一回見てみようと、だんだんくせになってしまう魅力があります。
ところで、このCM、ガンバ大阪とコラボしたバージョンもあり、ガンバの選手が伊藤英明と同じように「デ・オウ」と叫んで全裸(といっても映ってるのは上半身のみ)で体を洗いますが、伊藤英明のたくましい体を見たあとでは「アスリートがそんな体でいいの?」と心配になってしまうくらいです。
で、今年見かけたのがこれ(JRの社内で流れてるんですよ)
これはさすがに不快感が強いんじゃないでしょうか? ただひたすらに全裸。全裸で「今度のデ・オウは炭が新しい」と高らかにプレゼン。全裸マッスルポーズで炭からデ・オウが現れて、ぴょこと蓋が回転するところは○起を想起させるし、全裸ウオッシュに全裸フロート、最後は全裸ポージングで「ニオわない」。伊藤英明の全裸パワーに頼りすぎで、特に2016年の「事実。男の臭いは、落ちにくい」バージョンの完成度に比べると「気持ち悪い、汚い、臭そう、という3Kで不快という感想も多いCM」から面白いCMと思ってもらえる魅力に欠ける気がします。
かくいう私も「今年のCMはただただ不快なんじゃないか?」と思って、このエントリーを書こうと思ったのですが、「全裸ウオッシュに全裸フロート、最後は全裸ポージング」などと書いてるうちに何度も見返し、やっぱり癖になってしまいました。
いずれにせよインパクトの強さでは独走状態だと思います。インパクトを強くするだけならいろんな方法が考えられますが、そうすると不快に思う人も増え、肝心の商品の魅力を落としてしまうこともあるので続編は作りにくいでしょう。
冒頭で「すぐにこの商品を買い求め、それ以降愛用しています」と書きましたが、このCMってイロモノでありながら商品の魅力を伝える意味でかなり優秀ではないかと思うのですよ。特に「臭い」に関しては難しい。ネガティブになったり伝わらなかったり。下手すりゃ炎上します。そういやファブリーズが炎上してましたね。しかし「デ・オウ」のCMはどうでしょう! 加齢臭を発する側の代表として伊藤英明が、男の視点で加齢臭をパワフルに洗い流す。そこには「女性が男性の臭いを気にしている」「お父さん臭い」のような悲哀がない。
とまあ、このシリーズ気に入ってるわけで、変に炎上して打ち切りになったら困るなあと今年のバージョンにヒヤヒヤしてるわけです。ん?タイトルと結論違ってるかも。
そして自信を持って言おう! 伊藤英明の代表作は「海猿」でも「悪の教典」でも「テラフォーマーズ」でもない。「デ・オウ」だ!
(このページ、この上のところまでに「全裸」って言葉を14回も使ってる。何やってんだ)
(追記)ややおとなしめのバージョンもありました。第一作はこれかもしれません。人間が(このバージョンでは伊藤英明がさほど目立っていない)洗車機で洗われる、ということで強力な洗浄力を表現しているものの、インパクトはさほどありません。