カメラの話題をとりあげるのは、旧ブログ(乃木活日記)も含めて初めてである。興味を持ったのが今年からなので。
正確に言うと、カメラへの興味はかなり昔からあった。これまでに所有したカメラは、アナログ含めて、ビデオカメラ4台、デジカメ4台。しかし写真そのものへの興味があまり無くて、ブログ内で表示している写真は記録写真として、だいたいスマホで撮ってた。だからブレようが構図が悪かろうが、イベント会場などがそれとわかるように写っていればいいという考えだった。すごく嫌いな表現であるが「スマホで十分」と考えていた。(これが嫌いな理由は後で書きます)
あまり古い話を書き出すと終わらないので、今年買ったPanasonic LUMIX FZ85の話しから。
コロナ禍もあって数年前からステイホームの趣味を、とベランダでミニバラ栽培をはじめたのですが、その写真をスマホで撮ったり、かなり昔に買ったOLYMPUS STYLUS SP-820UZで撮ったりしても、いまひとつ。そこでもっといいカメラならきれいに撮れるのでは、と、ずっとほしいものリストに入れていたFZ85に手を出したわけです。
OLYNPUS STYLUS SP-820UZもLUMIX FZ85も高倍率のコンデジです。その頃は、さほど知識もなく、スペックとしてはズーム倍率と解像度だけを比較してました。SP-820UZが光学40倍ズームだったのでそれ以上のものを、と光学50倍のFZ85と、光学83倍のNikon COOLPIX P900を候補にしていたものの、 Nikon COOLPIX P900は高いなあと見ていたら生産終了で、後継機のP950は更に高くなり比較検討はすれども買う気にはなれず。
FZ85も後継機は倍率が20倍などとスペックダウンしているようにしかみえず、結局手頃な値段(3.5万円)だったFZ85を買いました。最初はオートで撮ってましたが、もうちょっと写真の撮り方覚えたほうがいいだろうと、入門書として評判の良かった「カメラはじめます!」を買ってある程度のポイントを押さえて撮り始めたらなかなかいい感じで撮ることができるようになってきました。
光学50倍ズームを活かして、できるだけ望遠で撮ってましたね。コンデジの1/3.2"豆粒センサーでもそこそこのボケ出せましたし。上の写真は被写体と背景が近すぎるのでボケてませんけど。
ですが、天気が悪くなると画質が極端に下がり、また広角ではどうしてもベタっとした質感になってしまうのが気になってました。
そんな不満もありつつも、撮り方工夫すればなんとかなる、今年いっぱいはFZ85で行こうと思いつつも、一眼レフ、ミラーレス一眼を買うならどの機種がいいかなと調べ始めました。FZ85購入前には全く気にしてなかったセンサーサイズが、一番画質に影響するということもわかりましたし。
最終的にFUJIFILMにした経緯を詳しく書きすぎると他社への批判になってしまうので、ある程度絞って要点を書くと、
- フルサイズ機は仮にボディが安く手にはいってもレンズが高い。そして大きいので、気軽に持ち出すのが難しくなりそう。
- フルサイズ機を出しているメーカーのAPS-C機は、どうしてもフルサイズ機への誘導意図が見え隠れし、本気度が感じられない。
- マイクロフォーサーズ機は、オリンパスはいろいろあってカメラ事業を手放し(OMデジタルソリューションズへ)、パナソニックはマイクロフォーサーズ新機種出さずにフルサイズ機に注力中。
- FUJIFILMは、調べるまでは一眼レフ、ミラーレス一眼として存在感が薄かったが、調べてみると、APS-C機でフルサイズに負けない画質を、と意気込んでいることがわかり、好感を覚えた。
- さらにFUJIFILMは原則として、上位機種でも下位機種でも画質に差をつけない(センサーと画像処理エンジンが同じ)というポリシーに共感した。
- OMデジタルソリューションズもパナソニックも、今年マイクロフォーサーズの新機種を出したものの、20万円台後半の上位機種のみで、その後の展開が不透明。
これらの理由で、ほぼFUJIFILMに決めていた。
あとはどの機種にするか。「原則として、上位機種でも下位機種でも画質に差をつけない」とは言うものの、実はエントリーモデルのX-Aシリーズは別センサーを使っていたり、5月末のXサミットで第5世代のセンサー搭載した新機種が発表されるということで、せっかくなら新しいセンサーのほうがいいかと迷ったりしたものの、候補としては、ミドルクラスの、
- X-S10
- X-E4
- X-T30Ⅱ
に絞った。
FUJIFILMの良さのひとつに、クラシカルな、フィルムカメラ時代のボディデザインがあって、そういう意味でX-S10はボディ内手ブレ補正などの長所はあったものの、ボディデザインがあまりしっくり来ず、X-E4とX-T30Ⅱのどちらかに絞られ、X-E4は、撮影に必要な最低限のボタン類しか載せていないすっきりしたデザインという潔さが感じられたものの「最低限というには削り過ぎでは?」という印象もあり、もっとメカメカしいX-T30Ⅱのほうが好みだったので、候補はひとつに絞れた。
あとは5月末のXサミットでの新機種発表と、その後の他のシリーズのロードマップ次第というところで、
- 新機種のX-H2Sは今の自分にはオーバスペック
- デザイン的にFUJIFILMっぽさがなく、所有欲が沸かず
- X-Tシリーズ、X-T2桁シリーズのロードマップにはふれられず
ということで、即注文した。当初は納期2ヶ月ということだったが、なんとか7月上旬に間に合った。
キットレンズが15-45mmと、これまで使っていたFZ85からすれば全く足りないレベルだったので、タムロン18-300mmレンズを購入した。ボディが300g強のところ、660gのレンズをつければかなりのトップヘビーとなってしまうが、これ一本でほぼ足りるので、いい買い物だったと思う。
7月18日の南條愛乃さんのFCイベント、ごきんじょるの町内会の際は、横浜の写真撮ろうと、このカメラを持参、ただし撮影はあくまでも「ついで」だったので、軽い15-45mmレンズをつけて行ったのだが、若干後悔した。該当の記事の写真はこのカメラで撮ったものである。会場内には持ち込み禁止だったので、フラスタのパネルの写真はスマホ)。
このカメラを手にした後は、早朝のウォーキングでも何十枚と撮影をしてます。天気が悪くても、FZ85よりはきれいな画質で写真が撮れますが、それでもできるだけ好条件で撮りたいですね。
まだまだ勉強中なので、納得のいく写真が撮れているとは言えませんが、インスタグラムに上げてますので、もしよろしければご覧ください。
最後に「スマホで十分」という言葉が嫌いな理由について。
2つの理由があります。
まず「〜で十分」と言うためには「〜をするなら」という条件が必要です。それが省略された場合、一般的には「自分にとっては」となります。冒頭で書いた「スマホで十分」はまさにそれにあたります。「自分が撮ろうとしている写真に関してはという条件下ではスマホで十分である」ということです。
でも、ネットの掲示板などでこの言葉を使う人たちはそういう「自分にとっては」という条件ではないのですね。どちらかというと、「スマホで十分なのに、◯◯を使ってる(作ってる)時代遅れの奴らw」みたいな小馬鹿にした態度を感じてしまうんですね。
もうひとつの理由は「スマホで十分」という言葉は、スマホを開発している方々にも失礼なのです。
ミラーレス一眼とスマホのカメラを比較した場合、
- 画質
- 被写界深度(背景ボケ)
- シャッタースピードの変更
- 超望遠レンズ、超広角レンズの利用
などの点でミラーレス一眼に分があります。
しかしスマホのカメラ機能は、
- すばやく撮ることができる
- 被写界深度やシャッタースピードなどを意識しなくても、だれでも適当に撮ってもそこそこきれいに撮れる
- 色もインスタ映えしそうな鮮やかな色合いに補正してくれる
- 撮った写真をすぐにSNSなどで共有できる
という点を重視して開発されているので、その目的ではミラーレス一眼よりも遥かに便利なのです。目的のために最適な機能を開発している方々に対して「スマホで十分」というのはかなり失礼な言葉ではないかと感じてます。